タマキビの隠れ家


2012.06.16

 海岸の岩には色々な生物がくっ付いています。波の飛沫がかかるくらいの、海面から高い位置にある岩にも何種類かの生物がいます。イワフジツボ Chthamalus challengeri や巻貝のタマキビ Littorina brevicula はそのようなところにいる代表的な種類です。
 写真は関西の海岸で撮影したもので、イワフジツボの空殻の中に直径数ミリくらいの若いタマキビが入り込んでいるところです。タマキビとアラレタマキビ Nodilittorina radiata の2種が写っています。空殻の周囲の小さなフジツボは、若いイワフジツボです。タマキビ類は岩の割れ目などに隠れるように密集していることが多いのですが、フジツボの空殻もちょうどよい隠れ家(それにしては開放的(^^;))になるようです。

(撮影日:2012.06.03)

タマキビ

 イワフジツボやタマキビは、海の中での他生物との競争を避け、その代わりに気温差や乾燥の激しい環境で生きることを選んで生き残ってきました。実際には厳しい環境に耐える性質を獲得できた種だけが残ったのでしょうけれど。


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