"トコブシ"


2013.05.26

 デパートの鮮魚売り場で買った伊豆大島産の「トコブシ」です。酒蒸しにして美味しくいただきました(ちょっと身が固かったけれど)。殻の長さは6〜7cm。
 学名を調べていたらフクトコブシ Haliotis diversicolor というのが基種で、トコブシは亜種 Haliotis diversicolor aquatilis でした(それとは別に学名にちょっと混乱があるようですが)。フクトコブシは伊豆諸島〜九州以南に分布し、殻がトコブシに比べて丸っこい、殻表面にシワが多いということでした。そういうわけで、総合的に見るとこれらの「トコブシ」はフクトコブシ Haliotis diversicolor のようです。もともと亜種レベルの差ですし、商業的には区別する必要も無いのでしょう。

撮影日:2013.05.21


 ところで、春先のアワビ(トコブシ含む)の肝(中腸腺)をネコに食べさせると耳が落ちる、と言われています。これは肝に蓄積された餌の海藻の成分が体内に入ると、日光と反応して皮膚に炎症を起こすというものですが、その状態の肝は濃い緑色になるといいます。さて、時期的に合致する今回のトコブシの肝(調理後)の写真がこれ(下の写真)です。色が厳密には再現できていませんが、この色は... どんなもんでしょうか? この写真の肝は念のため食べなかったのですが、別の緑色の肝を少し食べてしまったので、結果はもう少し経ってから(おぃ)。・・・食べて数日経ちましたが、幸い、お日様に当たっても何でもなかったでした。
(撮影日:2013.05.21)


 ←戻る


Copyright (C) Hiroshi IMAIZUMI 2013 All Rights Reserved.